日本、韓国などの国へ留学する多くの学生にとって、アルバイトは生活費を補うための大切な手段です。しかし、採用情報を十分に確認せずに仕事を始めると、金銭をだまし取られたり、給料を支払ってもらえなかったり、知らないうちに違法行為に巻き込まれたりするおそれがあります。
アルバイトを始める前に、次の7つの兆候を確認しましょう。
1. 仕事を始める前に費用を請求される
採用担当者から、仕事の紹介料、採用枠を確保するための費用、保証金などを請求されるケースです。費用の根拠や領収書が明確でない場合、支払い後に連絡が取れなくなる可能性もあります。
対処法: 採用先や費用の正当性を確認するまで送金しないでください。すでに送金した場合は、振込明細、メッセージ、振込先口座の情報などを保存し、速やかに銀行へ連絡して、送金の調査や被害拡大防止のためにできる対応を相談しましょう。

2. パスポートや在留カードなどの原本を預けるよう求められる
採用担当者が、明確な理由を示さずにパスポートや在留カードなどを長期間預かろうとしたり、返却を求めても返してくれなかったりする場合は注意が必要です。
対処法: 返却を求め、学校や留学生支援機関に相談してください。書類を返してもらえない場合や、脅迫・強要を受けている場合は、現地の関係機関に相談しましょう。
3. 相場とかけ離れた高い給料や確実な高収入を約束される
「簡単な仕事で高収入」「日本語ができなくても大丈夫」「学費も生活費も必ず稼げる」といった宣伝には注意が必要です。実際の勤務時間、時給、給与の支払条件が明示されていない場合は、慎重に判断しましょう。
対処法: 時給、勤務時間、控除される費用、給料日などを具体的に確認してください。虚偽の情報が疑われる場合は、取引や手続きを進めず、求人情報やメッセージなどの証拠を保存し、求人サイトの運営者や関係機関に相談しましょう。
4. 勤務先や採用担当者の情報が明らかでない
会社名や勤務先の住所、担当者の連絡先を教えてもらえない場合や、面接場所・勤務場所が何度も変更される場合は注意が必要です。
対処法: 面接に行く前に、会社情報や勤務先の所在地を確認してください。現地で不審な点に気づいた場合は、安全を確保できる状況でその場を離れ、信頼できる人に連絡しましょう。見知らぬ人に別の場所へ連れて行かれないようにしてください。
5. 給料や勤務時間について明確な取り決めがない
給与の計算方法が説明されない、支払日が何度も延期される、実際に働いた時間が記録されないといった場合、給料の未払いや不当な減額につながるおそれがあります。
対処法: 勤務予定表、出勤記録、給与明細、メッセージ、銀行振込の記録などを保存してください。未払いが発生した場合は、書面やメッセージで支払いを求め、それでも解決しない場合は、現地の労働相談窓口や関係機関に相談しましょう。
6. 銀行口座を貸すことや、他人のお金を受け取って送金することを求められる
採用担当者から、銀行口座を貸すよう求められたり、報酬と引き換えに他人のお金を受け取って別の口座へ送金するよう依頼されたりする場合は、特に危険です。詐欺などの犯罪に関係する資金移動に利用されるおそれがあります。
対処法: 銀行口座やキャッシュカードを他人に貸さず、暗証番号、パスワード、ワンタイムパスワード(OTP)も教えないでください。すでに口座情報を渡した場合や、不審な送金を行った場合は、すぐに銀行へ連絡し、必要に応じて警察などの関係機関に相談してください。証拠を削除せず、相手からの追加送金の要求にも応じないでください。
7. 留学生の資格や規則に違反するアルバイトを求められる
資格外活動の許可を得ずに働くこと、認められた時間を超えて働くこと、他人の書類を使うこと、在留資格で認められていない仕事に従事することなどを求められる場合があります。
日本では、在留資格「留学」の学生がアルバイトをする場合、原則として資格外活動許可が必要です。一般的な上限は、学期中は週28時間以内、学校が定める長期休業期間中は1日8時間以内です。また、許可を受けていても従事できない業種があります。
韓国でも、留学生のアルバイトには在留資格に応じた条件があり、必要な許可・手続きや勤務時間の制限などを確認する必要があります。
対処法: 仕事を始める前に、学校または出入国在留管理当局などの関係機関に、自分の在留資格で働ける条件を確認してください。採用担当者から「許可は必要ない」「違反しても問題ない」と言われても、安易に信用しないでください。
アルバイト詐欺の被害に遭った場合の対処法
ステップ1:不審な取引を中止し、自分の安全を確保する
追加の送金や個人情報の提供をやめてください。脅迫を受けている場合は、無理に相手と会わず、安全な場所へ移動して現地の緊急窓口に連絡しましょう。
ステップ2:証拠を保存する
求人広告、メッセージ、電話番号、振込先口座、送金明細、雇用条件、勤務記録などを保存してください。元のデータを削除・改変しないことが大切です。
ステップ3:被害の内容に応じた窓口に連絡する
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送金詐欺や銀行情報の漏えい: 銀行へ直ちに連絡し、警察などの関係機関に被害を届け出る。
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給料の未払い: 労働相談窓口や現地の関係機関に相談する。
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書類の取り上げ、脅迫、強要: 学校、現地の関係機関、必要に応じて在外ベトナム公館に相談する。
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在留資格や就労条件への違反が心配な場合: 学校または出入国在留管理当局などに相談し、適切な対応を確認する。
ステップ4:学校や支援機関に相談する
保存した証拠を提示し、今後の対応について助言を受けてください。在留資格への影響が心配な場合も、問題を隠したり、不審な仕事を続けたりせず、早めに相談することが重要です。
ステップ5:「被害金を取り戻す」という二次詐欺に注意する
「必ず返金できる」「口座を操作してお金を取り戻せる」などと持ちかけ、追加料金を要求する業者や個人には注意してください。被害金の回収を保証するという話を安易に信用しないでください。
被害を届け出ても、必ずお金が戻ってくるとは限りません。しかし、早めに行動することで、証拠を確保し、関係機関による調査や対応につなげやすくなります。
留学生へのアドバイス
アルバイトを始める前に、求人情報、雇用条件、就労に関する規則を確認しましょう。被害に遭った場合は、落ち着いて安全を確保し、証拠を保存したうえで、適切な窓口に相談してください。追加の送金や違法な仕事を続けることで、被害を拡大させないことが大切です。
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